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【事例つき!】出生から死亡までの戸籍の集め方

【事例つき!】出生から死亡までの戸籍の集め方

こんにちは。司法書士法人リーガル・フェイスの近藤です。

先日、「相続登記の義務化」に関する法案が参院本会議にて可決、成立したことを当コラムにてお知らせさせて頂きましたが、今回は相続手続きに必須となる戸籍とその収集方法についてまとめてみました。

前提知識

まずは具体的な事例を解説する前に、戸籍収集の際に前提となる知識についてまとめました。もしよければ参考にしてみてください。

法定相続人とは

相続発生時、登記を含めた諸々の手続きを進めるためには、まず第一に亡くなった方の法定相続人を確認しなくてはなりません。

法定相続人とは民法で定められた相続人のことを指し、具体的には次のようになります。



第1順位:直系卑属(子や孫、ひ孫など)


第2順位:直系尊属(父母や祖父母、曾祖父母など)


第3順位:兄弟姉妹(亡くなっている場合には甥姪)


※なお、配偶者は相続開始時に存在していれば常に相続人となる

出生から死亡までの戸籍とは(法定相続人を確認する方法)

法定相続人を確認するためには、親族関係が記録されている公的な証明書である戸籍を集める必要があります。

亡くなった方の「出生から死亡までつながる戸籍」を確認することで正確な親族関係がわかり、法定相続人が特定できることになりますね。

では、この「出生から死亡までつながる戸籍」とはどのようなものを指すのでしょうか。

戸籍って何?

そもそも、戸籍とは

「人の出生から死亡に至るまでの親族関係を登録公証するもので,日本国民について編製され,日本国籍をも公証する唯一の制度」(法務省HPより)

のことを言います。

具体的には、氏名や生年月日、結婚や離婚の夫婦関係、親子、死亡といった様々な身分関係が記録されるものです。

ただ、上記の身分関係が1通の戸籍に網羅して記録されるとは限らず、すべての記録(出生から死亡まで)を確認するには複数の市区町村の役所で複数の戸籍を取得しなければならないケースが往々にして見受けられます。

これは、①戸籍の種類と②取り扱われる場所(役所)の違いが要因となります。

戸籍の種類

まず、戸籍にはいくつかの種類があります。その中でも特に重要な以下の3つについて詳しく解説していきます。

 ・戸籍(現在戸籍)

 ・改製原戸籍

 ・除籍

現在戸籍とは

その名の通り、今現在使用されている戸籍を指します。その戸籍に在籍している人が存在している状態であり、パスポートの申請手続きなどでも登場してくる書面です。

単に「戸籍」とだけいうと、この現在戸籍を指す場合が多いようです。

改製原戸籍とは

日本では明治5年に戸籍法が施行され、それ以降数回の法改正を経ていますが、それに伴い、戸籍も古い様式から新しい様式へと改製(作り替え)が行われてきました。

改製原戸籍とは、様式が改製(作り替え)がされる前の、古い様式の戸籍を指します

。省略して原戸籍(はらこせき・げんこせき)と呼ばれる場合もあります。

この作り替えの際に、古い様式の戸籍に記載されていた情報が新しい様式の戸籍にすべて移行されるわけではない事に注意が必要です。

例えば、父A、母B、子Cの3人家族の場合で、



(1)父A、母B、子Cが同一戸籍に記載

(2)子Cが結婚し、(1)の戸籍から除かれ新しく子C夫婦の戸籍を編成(作成)、入籍

(3)その後戸籍の様式が改製(作り替え)され、現在に至る

このような事例の場合、3の父A、母B世帯の現在戸籍には子Cの記載が無い状態となります。

除籍とは

死亡や転籍、結婚、離婚などによって、戸籍に記載されている人が存在しなくなった状態の戸籍を指します。

※戸籍の種類についてはこちらのコラムもご参照ください↓
「戸籍の「除籍謄本」と「改製原戸籍」の違い」
「【新宿版】戸籍抄本・附票・改製原戸籍…書類の詳細と入手場所を徹底解説!」

 

戸籍が取り扱われる場所

どの役所でもすべての戸籍が取得できるわけではありません。

戸籍は本籍地のある市区町村役場で管理・発行されます。

つまり、転籍や結婚・離婚などで市区町村を移動している場合、それぞれの役所で戸籍を請求しなければなりません。


戸籍は誰が取得できるか

原則として、被相続人(亡くなった方)の

 ・配偶者

 ・直系血族(祖父母・父母・子・孫等)

が取得できます。

ただし、相続手続が生じたときに直系血族がいないときなどは、

 ・法定相続人となる傍系血族(兄弟姉妹・おじ・おば・いとこ)

が請求できる場合があります。
また、裁判手続など正当な理由がある場合にも、それを証明する書類をお持ちになれば第三者でも請求できる場合があります。

 

なお、上記の戸籍を取得できる人が委任状を交付することで、本人の代わりに第三者が戸籍を取得することも可能です。


戸籍の集め方の具体的なケーススタディー

戸籍収集のオーソドックスなやり方として、死亡時から順々に過去に遡る方式が一般的です。次のような事例を通じて、実際にどのような手順で戸籍を集めればいいかを考えてみましょう。



【家族関係】
A(昭和16年生まれ・80歳)・妻B(75歳)・長女C(50歳)・長男D(45歳)

【状況】
父Aが令和3年4月1日に死亡

父Aの死亡時の本籍地は東京都新宿区

長女Cは既婚、長男Dは未婚

【集める戸籍】
Aの出生から死亡までつながる戸籍

法定相続人全員(B、C、D)の現在戸籍

①新宿区役所にてAの死亡の記載がある戸籍謄本を取得

・平成20年戸籍改製(作り替え)の記載あり(※67歳まで遡り)

・妻B、長男Dの記載あり・・・B、Dの現在戸籍としても有効

②同じく新宿区役所にてAの改製原戸籍を取得

・平成5年に大阪市から転籍の記載あり(※52歳まで遡り)

・長女Cが婚姻により新戸籍を編成(本籍地・渋谷区)した記載あり

  ・・・Cの現在戸籍は渋谷区役所で取得

③大阪市役所にてAの戸籍(除籍)謄本を取得

昭和46年に婚姻によりA・B夫婦の戸籍編成、Aの父であるXの戸籍(本籍地・北海道)から入籍した旨の記載あり(※30歳まで遡り)

④北海道にてA(戸主X)の戸籍(除籍)謄本を取得

昭和34年に名古屋から転籍の記載あり(※18歳まで遡り)

⑤名古屋にてA(戸主X)の戸籍(除籍)を取得

昭和15年にXがAの祖父であるYからの家督相続により戸籍編成、Yの戸籍からX・Aが入籍した旨の記載あり(Aは昭和16年生まれなので、出生までの遡り完了!)


ポイント

  1. 戸籍の移り変わりの主な原因としては、転籍・婚姻(離婚)・改製・養子縁組・家督相続などがあげられます。これらの原因に着目すると次の遡るべき戸籍がわかりやすくなります。
  2. 本籍地が遠方の場合、直接役所窓口に行かずに郵送での戸籍請求が可能です 。
  3. 戸籍請求の際、役所に「○○の相続手続きの為、御庁で管理している戸籍をすべて交付してください」と伝えると、その役所でとるべき戸籍がまとめて取得できます。



(上記のケーススタディーの場合、①の戸籍謄本と②の改製原戸籍が1度のやり取りで取得可能です)


まとめ

このように、一口に戸籍といっても実はその内容は少々複雑です。

相続の手続きをするためには単に亡くなった方の死亡の記載のある現在戸籍を取得するだけでは足りず、現在戸籍、改製原戸籍、除籍を複数の役所で取得しなければならないケースが多く見受けられます。

戸籍を集める際に少しでも迷った場合には、本コラムを参考にして頂き戸籍収集の一助となれば幸いです。

リーガル・フェイスでは、戸籍収集のみのお手伝いから各種名義変更の手続きまで、遺産承継業務を幅広く行っております。お困りごとがございましたら、ぜひ一度ご相談ください。

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